砂の城は1977年~1981年りぼんに掲載された作品です。
作:一条ゆかり1巻~7巻 完結
ナタリーとローム家の前に捨てられてたフランシスとの悲しいせつない恋物語。
砂の城 あらすじ
ナタリーはフランスの裕福なローム家の一人娘として生まれました。
ナタリーが生まれた日ローム家の前に捨てられてたフランシス
ナタリーは子供の頃からフランシスとの結婚を夢見ていました。
両親もナタリーの気持ちを大切にしナタリーの父は娘に似合う男になれと
フランシスに大学にいくことを勧めます。
フランシスは転校、学業に専念し3年間ローム家に戻ることを許されず
ナタリーの夢は童話作家になること
友人のエレーヌは編集者、お互に将来を語ります。
フランシスが学業を終え3年ぶりに帰省
フランシスは大学を卒業したら結婚しょうと
ナタリーにプロポーズ。しかしフラシス帰省の日
ナタリーの両親は飛行機事故で亡くなります。
両親の亡きあと叔母はフランシスとの結婚に反対。
嫌がるナタリーはフランシスと駆け落ちをします。
ローム家の捜索で追い詰められ二人は崖から飛び降り
ナタリーは助かりフランシスは行方不明になります。
ナタリーは錯乱状態で失意の日々
生まれた町を離れ転校し新生活をはじめます。
しばらくして童話を書きはじめ原稿を出版社に持ち込みます。
編集長のロベールに認められ本を出すことになります。
エレーヌがロベールの出版社に入り二人は再会します。
ナタリーは童話作家として歩きだし、エレーヌは編集者。
ある日ナタリーはフランシスを見かけたと聞きます。
島に向かい、5年ぶりにフランシスと再会します。
フランシスはナタリーと再会するまで記憶喪失でした。
ナタリーとの再会で記憶が戻ります。
駆け寄る二人は交通事故にあい重症のフランシス。
ショックのナタリーに再び悲しい悲劇が起こります。
フランシスの溶体はひどく帰らぬ人となります。
フランシスは記憶喪失後、ジョルゼと結婚し
子供が生まれマルコの父親として穏やかな日々を送っていました。
その妻(ジョルゼ)も海に身を投げ亡くなります。
残されたマルコ(4才、男の子)をナタリーは引取り
フランシスと名付けます。愛する人から取り残された二人
幼いフランシス(マルコ)は母の面影追い
その話を聞くたびにジョルゼを思い出し
フランシス(マルコ)に優しくできず苦悩するナタリー。
フランシスもナタリーの起伏の激しさに幼心を痛めます。
幼いフランスは愛されることばかりを考えていました。
高熱で苦しんでいるフランシスに気づけなかったナタリー。
ロベールの友人医師ミッシェルに診てもらいすっかり元気に。
ナタリーの天使と悪魔が同居している心の痛みに
ロベールは寄り添い愛の告白をします。
しかし彼女の気持ちを考え友人であり相談役として
見守ることを望みます。ナタリーはフランシスのことで悩み
救われていたのは自分だと気づきます。
ナタリーは「人生なんて砂の城のようなものかもしれないわね・・・」
ナタリーの悲しい思いにフランシスは早く大人になって
彼女を守れるようにと思います。
フランシスはミッシェルの叔父で画家の
ヴォージュ・ド・ランベー伯爵と出会い
触発を受けフランシスはナタリーと離れ
ヴァン・ロゼ校で寮生活をすることになり
フェラン・クレール、寮長のエドウィン・シュナイダー
副寮長のエビアン・ココ、レミ・クロードなど
優しい友人たちとの学園生活を満喫。
ヴァン・ロゼ校の校医ロジェ・アントン先生から
父(初代フランシス)とナタリーの過去を初めて聞き
動揺するフランシスは寮を抜け出します。
エレーヌからナタリーが傷つき悲しみ苦しんだけど
フランシス(マルコ)に救われたと聞かされます。
ナタリーの出版記念パーティーでフランシスは
エビアンの妹ミルフィーヌ・ココと出会います。
彼女との出会いがナタリーを再び追い詰つめます。
ナタリーの作品がアメリカ作家協会の最優秀児童作品に選ばれ
ナタリーは自分を見つめ生まれ変わるチャンスだと
フランシスと離れアメリカへ渡ります。
砂の城 最終回
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ナタリーがアメリカに立った後
エレーヌはヴォージュに失恋しますが
ミッシェルの優しさに癒やされ二人は結婚。
その頃フランシスはミルフィの家庭教師をしていました。
ミルフィはフランシスのことが大好きで
かまってほしくてわがままばかり
フランシスも妹のように可愛いと思っていました。
ある日ミルフィはフランシスがナタリーを
愛していると確信します。
フランシスは絵画コンクールの研修でアメリカを訪れ
ジェフにナタリーとの結婚話に衝撃を受けます。
ナタリーへの気持ちが憧れではなく恋だったと気づきます。
フランシスはナタリーと会わずにフランスに帰国
ナタリーがアメリカに行き4年の歳月が流れ
フランシス18才ナタリーへの思いはとまったまま。
ヴォージュは昔愛したフローリアの
消息をフランシスと確かめに行き
そこで新たな事実がわかります。
その頃ナタリーはジェフとの出会いで自分をみつめ
あるがままを受け入れるしかないと
フランスに帰る決心をします。
ナタリーの突然アメリカ帰国に驚くフランシス
ナタリーに自分の思いを伝え動揺するナタリーは
フランシスと距離をおきます。
フランシスの大学が決まり
ミルフィ親子が婚約話を持ち込み
フランシスは断りましたがミルフィはあきらきれず
振り向かないフランシスに思い悩みます。
ナタリーとフランシスはお互い惹かれあいながらもすれ違い
ナタリーが心労で倒れたと聞きフランシスはナタリーの家に向かいます。
倒れたナタリーにミッシェルは「君もフランシスに惹かれている」と
ナタリーは正直にフランシスに気持ちを伝え
フランシスの誤解はとけ二人は幸せの日々
ミルフィはフランシスをさがしにナタリーの家に
フランシスとナタリーの幸せそうな顔をみてミルフィはナタリーに嫉妬し
ナタリーにナイフで切りかかります。
ナタリーは避けきれずつきとばしミルフィは足に怪我をします。
フランシスはナタリーを刺そうとしたミルフィを避けますが
ナタリーは愛する人が他の人を見てしまう悲しい辛さを
知っているためミルフィを突き放すことができず
フランシスにできるだけのことをしょうと言います。
ミルフィはフランシスをひきとめわがままばかり
回復した足も心理的なことで再び動かなくなります。
そんななかナタリーは妊娠し喜ぶフランシス
ミルフィは二人の幸せに嫉妬します。
しかしフェランに諭されミルフィはやっと二人を祝福
フランシスにこれまでことをあやまり
最後の一日旅行に付き合ってもらいます。
それを知ったナタリーは不安で階段から落ち
流産のショックで心を閉ざします。
つじつまが合わないことを言い始め
フランシスはいつもナタリーに寄り添います。
エレーヌの家に行くフランシス雨の中ナタリーはフラシスをさがしに
高熱で倒れたナタリー、熱が下がり気付いた時
ナタリーの記憶が戻ります。
心配して集まった友人たちのも大喜び
ナタリーはフランシスにつつまれ眠りに付きます。
砂の城 まとめ
裕福な家に生まれながらも数々の試練に出あうナタリー
良き友人たちに支えられながらも
いつも不安や悲しい思いで自身を追い込んでゆく
二人のフランシスの愛ゆえに悩み苦しみ
純粋にフランシスへの愛に生きたナタリーは
幸せだったかも知れません。
悲しいせつない恋物語でさまざまな捉え方があると思いまが
何度も読み返したくなる作品です。