はいからさんが通るは大和和紀さんが1975年から1997年まで「週間少女フレンド」に連載されたラブコメディ作品です。
1977年度、講談社漫画賞少女部門を受賞されています。
連載中より話題のマンガでメディアにも注目され、1978年には連続テレビアニメ化放送
1987年にも実写映画化されています。
はいからさんが通る あらすじ
時代は大正、花村紅緒は男勝りのじゃじゃ馬娘。
ある時偶然にイケメン伊集院忍少尉に助けられます。
彼は祖父母が決めた婚約者でした。
その後紅緒は伊集院家に花嫁始業に出向き、じゃじゃ馬ぶりを発揮して騒動を起こします。
婚約を破談にしょうとします。
しかし少尉の優しさに心動かされ、少尉もまた紅緒の健気な可愛さに惹かれてゆきます。
花嫁始業の中、紅緒の酒乱が原因で少尉の上司と喧嘩になります。
そのことが原因で少尉は九州の小倉に転属となりやがてシベリアへ出兵します。
少尉の帰りを待つ紅緒に少尉の戦死した通知が届きます。
少尉亡きあと、紅緒は伊集院家に残り家計を支えるために出版者で働き始めます。
編集長は女嫌いの美形、青江冬星に出会います。
彼もまた紅緒の一生懸命さ一途さに惹かれます。
やがてロシアからサーシャミハイロフ、ラリサ夫妻の亡命により物語が佳境へ。
また伊集院少尉のシベリアでの部下、鬼島森吾軍曹も加わり話が展開してゆききます。
時代である反政府運動や関東大震災に巻き込まれ、物語がクライマックスへと向ってゆきます。
紅緒と三人のイケメン、脇を固める個性ある登場人物などの掛け合いに
笑いあり、涙あり、時にはシリアス、感動ありの大正大ロマンをぜひ読んで見ませんか?
はいからさんが通る 登場人物
花村紅緒
主人公。17才跳ね返りのじゃじゃ馬娘、剣道は得意で、お裁縫や家事は苦手である。
自他とも認める酒乱で、少尉の左遷もお酒のトラブルが原因。
少尉の戦死を受け気丈に振る舞い、伊集院家を支える。
波乱な道のりも、いつも明るく芯の強い女性です。
伊集院忍(少尉)
紅緒の許嫁。陸軍少尉。イケメンであり、母はドイツ人でハーフ、祖父母に育てられる。
恐怖の笑い上戸であり、紅緒の騒動も明るく笑いで受け止めてしまう優しい人柄。
花村少佐(紅緒の父)
旗本の子孫。陸軍少佐で忍の上官。妻を亡くし、男手一つで紅緒を育てます。
紅緒の良き理解者であり、よき父親である。
ばあや
花村家の家事を切り盛りする老婆。「あごなしばあや」の呼び名で顎がなく
たびたび登場する愛嬌あるキャラクターです。
牛五郎
怪力の車屋で人力車を引いている。紅緒を「親分」と慕い、伊集院家にも出入りし紅緒を助ける。
伊集院伯爵(忍の祖父)
薩摩藩主。頑固者。時代錯誤で幕府士族の娘である紅緒が気に入らず
度々衝突するが紅緒の真っ直ぐな性格に気にいる。
伊集院伯爵婦人(忍の祖母)
紅緒の祖父と恋に落ち、引き裂かれ、その縁をきっかけに忍と紅緒の恋物語が始まる。
ちょっと天然ですが、紅緒のことが大好きです。
如月
伊集院家の奥女中、紅緒の教育係だが彼女のがさつさに手に負えず。
後に紅緒の良き理解者で、忍の亡き後も集院家を支える。
藤枝蘭丸
花村家の隣に住む幼馴染で、歌舞伎の女形で美少年。
性格は女性的。紅緒を慕い、伊集院家に女装してメイドとしてはいる。
忍亡きあと、役者稼業に戻りその後も紅緒を助ける。
北小路環
紅緒の女学校の親友。華族出身で忍の幼馴染。美人で成績優秀。
忍に恋心を寄せるが、忍の想いを知りあきらめる。
女学校卒業後は、新聞社の新進気鋭婦人記者、紅緒とも仲良しである。
忍の元部下の鬼島と出会い反発しながらも次第に惹かれあう。
青江冬星
冗談社の社長であり編集長。こちらも美男子。
母が原因で女性アレルギーに症状として女性に触れるとジンマシンが出る。
紅緒には女を感じさせない振る舞いに彼もまた紅緒に恋心が芽生える。
物語の展開に大きく関わってゆく人物である。
サーシャミハイロフ公爵
ロシアの貴族。忍の異母兄弟。ロシア革命後、妻ラリサと日本に亡命して来る。
ルックスは忍にそっくりである。
彼が重要人物であり、その後の運命が大きく変わってゆく人物。
ラリサ
ミハイロフ公爵の妻であり、秘密を持ち、自身も結核に伏していて余命が・・・
鬼島森吾
忍の小倉連帯での部下で軍曹。左の頬に十字の傷があり怖い顔で影のあるイケメン。
忍とシベリアに出兵し忍の最後まで一緒だった人物。
軍を脱走し、満州で馬賊になり、「黒い狼」と怖がられる。
彼も紅緒に惹かれる。その後日本へ帰り、紅緒と共にいろいろな出来事に関わり
物語はクライマックスへと向ってゆく。
北小路環との恋模様も見どころひとつである。
他にも花乃家の吉次さんや牢名主の羅鈍のお定さんなど
たくさんの個性ある登場人物が見どころです。
それぞれが素晴らしいキャラクターでギャグあり、笑いあり、涙あり
とても面白いストーリーです。
はいからさんが通る 劇場版アニメ化
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2017年に大和和紀画業50周年を記念。
2017年「劇場版 はいからさんが通る 前編」
2018年「劇場版 はいからさんが通る後編」が公開されました。
はいからさんが通る あらすじ最終回
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紅緒は忍(少尉)の死後、出版社で働き編集長はじめたくさん人達に支えられながら
雑誌記者としてたくましく成長してゆく。
ある時、満州での馬賊の話を聞き、頭目が少尉ではないかと期待を胸に満州へ取材に出かけます。
しかし彼は少尉の部下で、最後まで一緒だった鬼島軍曹だと知る。
鬼島から少尉の死の経緯を聞き、ショックを受け死のうとするが鬼島に助けられる。
紅緒は少尉の思いを胸に日本に戻り、編集長に満州での出来事を報告します。
その後紅緒は元気に雑誌記者として奮闘します。
ある日、サーシャミハイロフ公爵夫妻がロシアから亡命して来ます。
紅緒は少尉にそっくりの公爵を目にして、もしかしたら少尉ではないかと思いますが、別人でした。
鬼島が日本に帰国し、紅緒は鬼島から亡命中に行き倒れのサーシャの母を偶然に助けます。
サーシャミハイロフ公爵は少尉と異母兄弟だと聞かされます。
鬼島はサーシャの母が亡くなったと、公爵に伝えにいきます。
少尉は戦地でラリサに助けられ時には、自身の記憶を失っていました。
ラリサは記憶のない少尉を亡き夫、サーシャミハイロフ公爵と思いこませます。
やがて少尉は紅緒との出会いにより、少しずつ記憶を取り戻してゆきます。
しかしラリサが命の恩人であり、不治の病に苦しむ彼女を見放すことができず
紅緒とラリサのはざまで気持ちが揺れ動きます。
ある時、紅緒が反政府運動の疑いをかけられ投獄されてしまいます。
編集長や少尉の愛する人を助けるとの強い思いで、さまざまの尽力により無事釈放されます。
紅緒が投獄中に面会に来た少尉が公爵だと知ります。
出獄後紅緒は公爵に再会にゆくが、ラリサの病状や少尉の思いを感じ
紅緒は身を引き二人は決別します。
平穏な日々が続くと思いきや、伊集院邸が借金のカタで取り上げられる問題が起きる。
紅緒の思い悩む姿を見て、心動かされた編集長は母に会いにゆく。
じつは、編集長(冬星)の母が伊集院邸を取り上げようとしていたのだ。
母は冬星に出版社を辞め、父の後継者なる条件を出し冬星は、伊集院邸を守った。
それは紅緒の一途な思いに打たれての事だった。
紅緒のために嫌いな銀行家になる編集長に心動かされ、紅緒は編集長との結婚を決める。
そして迎えた結婚式の日に、またも運命が動き出していきます。
最後までワクワク、ドキドキ、涙ありの感動ストーリーです。
はいからさんが通る まとめ
1975年~1997年までの作品です。
当時もテレビアニメ化や実写映画化された大人気のマンガです。
昭和のマンガと思われるかも知れませんが、今読んでも共感の持てる作品です。
紅緒の素直で真直ぐな強さ。紅緒を支える男性達とたくさんの頼もしい仲間たち。
ストーリーの展開にワクワクしながら、泣いたり笑ったり
ギャグも面白く読んでいて元気になり、とても共感できるストーリーです。
映画とは違った原作ならではの良さを見つけられます。
番外編もマンガ版でしか読むことができません。
ぜひ読んでいただきたい作品です。